現金を扱う店舗では、キャッシュドロアの接続方法と日々の現金管理を一緒に決めます。
開閉方法を確認する
POS操作に連動して開く構成でも、ドロアをPOS端末へ直接つなぐとは限りません。レシートプリンターのドロア端子を使う製品があるため、プリンターとドロアの両方の対応を確認します。
主な構成は「プリンターから信号を受けて開く」「手動で開ける」「専用レジ一体型」の3つです。プリンター連動型では、ドロア側のコネクタ形状が合うだけでは不十分で、プリンターとPOSの組み合わせまで確認します。紙レシートを使わない店でも、ドロアを開くためだけに対応プリンターが必要になる構成がある点に注意してください。
停電やプリンター故障時に鍵で開けられるか、鍵を紛失した場合の取り寄せ方法も購入前に確認します。常時手動開閉にすると会計記録と開閉が連動しないため、誰がいつ開けたかを運用で補う必要があります。
サイズと収納
紙幣・硬貨の区切り、釣銭トレーの取り外し、レジ台の奥行き、上に置く機器の重量を確認します。現金量が少ない店では、大型ドロアより締め作業のしやすさを優先できます。
外寸だけでなく、引き出しを完全に開けるための前方スペース、配線が出る背面スペースも測ります。レジカウンターの扉や足元と干渉すると、会計のたびに体を避けることになります。トレーごと金庫へ移す運用なら、トレーの着脱と持ち運びやすさも重要です。
| 確認項目 | 見落とした場合の問題 |
|---|---|
| 紙幣・硬貨の区画 | 釣銭が混ざり、会計が遅くなる |
| 前後の設置寸法 | 引き出しや配線が壁・扉に当たる |
| プリンターとの接続 | POS操作で開かない |
| 鍵と手動開閉 | 障害時に現金を取り出せない |
| トレーの着脱 | 中間回収や閉店作業が煩雑になる |
防犯と締め作業
鍵の保管者、営業中の現金上限、中間回収、閉店後の持ち出し、POS残高との差異確認を決めてください。機材だけで現金過不足は防げません。
開店時の釣銭準備金は毎日同じ金額にし、入出金はPOSまたは記録表へ残します。売上金を途中で回収するときは、ドロア残高だけを減らさず「いつ・誰が・いくら移したか」を記録します。閉店時はPOS上の理論残高と実残高を照合し、差異を翌日に持ち越さないことが基本です。
キャッシュドロアが向かないケース
完全キャッシュレス店舗では、無理に設置する必要はありません。また、少額の現金だけを扱う移動販売では、大型ドロアより施錠できる小型金庫や持ち運べる現金ケースの方が運用に合う場合があります。会計場所、現金量、持ち運びの有無から選んでください。
購入前チェックリスト
- POS・プリンター・ドロアの対応組み合わせを確認した
- レジ台の幅、奥行き、引き出し前方を測った
- 紙幣・硬貨の種類と必要な釣銭量を決めた
- 停電・故障時の手動開閉方法を確認した
- 中間回収と閉店後の現金保管ルールを決めた