POSの売上を会計ソフトへ取り込めば、日報を見ながら同じ数字を入力する手間を減らせます。ただし、レジ締め、取り込み内容の確認、決済手数料と入金の照合まで不要になるわけではありません。
まず「どのデータを、どこから帳簿へ入れるか」を決めます。POS、カード決済、銀行口座をすべてつなぐと、同じ売上を重複して記帳する場合があります。
連携前に確認する項目
表は横にスクロールできます。
| 確認項目 | 決めること |
|---|---|
| 対応する組み合わせ | 利用中のPOS・会計ソフト・契約プランで公式連携があるか |
| データの粒度 | 日次合計か、取引別か。店舗別・支払い方法別に分かれるか |
| 税区分 | 内税・外税、軽減税率、返品・値引きがどう反映されるか |
| 対象期間 | いつから取り込むか。既に入力済みの期間と重ならないか |
| 手数料・入金 | 売上だけか、決済手数料や入金まで取得できるか |
| 確定操作 | 仕訳候補の確認・登録が必要か。自動登録のルールは何か |
「連携対応」の表示だけでは、すべての項目が自動処理されるとは分かりません。公式の対応一覧と連携先のヘルプを両方確認します。
Airレジとマネーフォワードの連携例
マネーフォワードの公式FAQでは、Airレジの売上データを日次で取り込む方法が案内されています。支払い方法の詳細は「現金」と「現金以外」にまとめられるため、カードブランド等で分けたい場合は追加の調整が必要です。
また、AirレジとSquareを両方連携した際の同じ売上は、自動で重複判定されないと案内されています。どちらを売上の記帳元にするか決め、もう一方を対象外にするなど、連携設定と仕訳候補を確認してください。
スマレジ・Squareとfreeeなど、別の組み合わせにこの仕様をそのまま当てはめないでください。利用中の組み合わせで取得項目・設定方法を確かめます。
売上と入金は別のタイミングで記録する
カード売上は、販売した日と銀行へ入金される日が異なります。売上の記録と入金の消し込みを分けると、未入金額を追えます。
以下は流れを理解するための簡略例です。税区分や勘定科目は自店の処理に合わせて設定してください。
表は横にスクロールできます。
| 時点 | 確認する内容 |
|---|---|
| カードで10,000円を販売 | 売上10,000円と、後日受け取る債権を記録 |
| 手数料300円を控除して9,700円入金 | 銀行明細9,700円、手数料300円、元の債権10,000円を照合 |
この3%は計算例であり、サービスの現在料率ではありません。契約に適用される実際の料率と、返金・保留・複数日の合算も含めて照合します。会計ソフトの候補が出ても、差額を自動的にすべて手数料と判断しないでください。
入金の見通しはキャッシュレスの費用と入金管理、日々の確認は店舗の売上管理で整理できます。
現金過不足は原因の確認から始める
実際の現金とPOSの理論残高が違う場合は、釣銭準備金、入出金、取消し、支払い方法の選択を確認します。自動連携していても、実物の現金を数える作業は残ります。
原因不明の差額をどの勘定で仮処理・振替するかは、自店の会計方針に沿って判断します。連携を設定しただけで雑損失等へ自動振替される、帳簿が常に実残高と一致するといった前提は置きません。
設定から運用確認まで
- 売上の記帳元を決め、既存の手入力・別連携と重ならない対象期間を選ぶ。
- 公式手順に沿ってPOSと会計ソフトを接続する。
- 現金・キャッシュレス・税区分の勘定設定を確認する。
- 少数の営業日で、POS日報と仕訳候補を照合する。
- 実際の入金を決済明細と照合し、返金・取消しも確認する。
- 問題がなければ自動登録の範囲を広げ、定期的に重複・未入金を点検する。
よくある疑問
無料POSなら会計連携も無料ですか?
POSの利用料と会計ソフト・連携機能の料金は別です。必要なプランや追加機能を確認します。
連携すれば確定申告はボタン一つで終わりますか?
売上以外の経費・資産・棚卸・税区分等も確認が必要です。連携は入力を助けるもので、申告内容の正しさまで保証しません。
8%と10%の売上は自動で分かれますか?
組み合わせと設定によります。両税率を含む日報を使って、取り込み後の金額・税区分を確認してください。インボイス対応レシートの設定も合わせて点検します。